最終更新日時:2024.04.01 (公開日:2024.02.16)

脆弱性テストとは?ツール診断と手動診断の必要性をわかりやすく解説 

オンラインサービスやサイトは私たちの生活になくてはならない存在ですが、その安全性は保証されているわけではありません。システム内には隠れた脆弱性や弱点が存在し、これが悪用されると大きな被害を引き起こす可能性があります。そこで、この問題に対処するために「脆弱性テスト」が行われます。脆弱性テストとは一体何なのか、詳しく説明していきましょう。 

脆弱性テストはなぜ必要なのか?

あなたが利用しているサイトや運営しているサイトのセキュリティは完璧だと思いますか?  
実は、どんなに高度なシステムでも、絶対的なセキュリティはありません。 

システムには「脆弱性」と呼ばれる弱点が存在する可能性があります。これは、システムの設計や実装の過程で生じる不具合や、新たに見つかるセキュリティの脆弱点を指します。 

脆弱性が放置されると、悪意を持った第三者がそれを利用してシステムに侵入したり、データを改ざんしたりするリスクが高まります。これを「サイバー攻撃」と呼びます。例えば、顧客の個人情報や企業の機密情報が外部に漏れると、大きな経済的損失や法的なトラブルが起こる可能性があります。 

こうしたリスクを最小限に抑えるためには、定期的にサイトの脆弱性をチェックし、必要なセキュリティ対策を施すことが大切です。これが「脆弱性診断」の役割です。脆弱性診断を行うことで、システムの弱点を早期に発見し、適切な対策を講じることができます。それでは、脆弱性テストでは具体的にどのようなテストが行われるのでしょうか? 次の項目で解説します。 

どんなテストをするの?

ここでは、脆弱性テストがどんなテストが行われるのか分かりやすく説明していきます。 

  1. Webアプリケーション脆弱性診断 
    このテストの目的は、Webアプリケーションが安全かどうかを確かめます。 
    テスト内容は、Webサイトやオンラインショップなどのアプリケーションに、悪意のあるコードを埋め込む「SQLインジェクション」や、他人の情報を盗む「XSS」、ユーザーのセッションを乗っ取る「セッションハイジャック」などの攻撃を防ぐためのチェックを行います。
  2.  ネットワーク/プラットフォーム脆弱性診断
    このテストの目的は、会社のネットワークやサーバーが安全かどうかを確認します。 
    テスト内容は、ネットワークの機器や、データを保存しているサーバーに、不正アクセスやデータ漏洩のリスクがないかを調査します。
  3. モバイルデバイス、アプリケーション脆弱性診断
    このテストの目的は、スマートフォンやタブレットのアプリが安全かどうかを検証します。 
    テスト内容は、アプリのプログラム(ソースコード)を詳しく見て、問題点を探します。また、アプリが作成するログの中身や、アプリ同士の通信内容に問題がないかをチェックします。
     
  4. ペネトレーションテスト(疑似攻撃)
    このテストの目的は、実際の攻撃を想定して、システムの安全性を試します。 
    テスト内容は、実際にシステムに攻撃を仕掛けてみます。これにより、実際の攻撃にどれだけ耐えられるかを確認することができます。 

以上が主にテストで実施される内容です。契約や提供するサービスによってはテスト内容が違いますので、その都度確認をお願いします。 

では、実際に脆弱性テストを実施する時はどうしたらいいのでしょうか?次の項目で解説します。 

脆弱性テスト ツール診断と手動診断のメリットとデメリット その後の対応

脆弱性テストに関しては、専門業者による手動診断が行われる手法と、ツールを使った診断方法があります。以下が手動診断とツールによるメリットとデメリットです 

 メリット デメリット 
手動診断 精度の高い診断 ・診断に時間がかかる ・費用が高額 
ツール診断 費用が比較的安い(無料のものも有り) カスタマイズが難しい 

テストツールにも画面数やライセンス等によって値段が大きく違ってきます。テストの目的や範囲、予算などの要因を考慮する必要があります。 

また、脆弱性テストで脆弱性が見つかり対応する必要があった場合どうすればいいでしょうか? 

脆弱性が見つかった後の対応 

  1. 脆弱性による攻撃を防ぐ 

脆弱性が見つかった瞬間から、攻撃を防ぐ必要があります。脆弱性を修正している間も攻撃が行われる可能性があるので注意しましょう。 

  1. 脆弱性対応を業者に依頼する 

自社で対応ができなければ開発会社、制作会社といった業者に脆弱性の修正対応を依頼する必要があります。なお、脆弱性テストの提供企業によっては、見つかった脆弱性をどのように修正するべきか、具体的な修正指示を報告書に記載するところもあります。このような会社に脆弱性テストを依頼すれば、開発会社もスムーズに修正対応いただけるでしょう。 

以上が必要な対応になります。 

まとめ

「脆弱性テストとは?ツール診断と手動診断の必要性をわかりやすく解説」と題して、ご紹介してまいりました。今までの説明で脆弱性テストの必要性と具体的なテスト内容等がお分かり頂けたと思います。 

重要なことは、一度テストしたからといって永久的にセキュリティ対策が完璧ではないということです。脆弱性は常に更新され日々発見される為、攻撃からサイトを守ることです。 

そして、定期的に脆弱性テストを行うことが理想的ですね。 

当サイトではWebサイト、モバイル、IoTへの脆弱性のリスクを考えている方や、サイバー攻撃の脅威から守るWAFに興味がある方へ、ダウンロード資料をご用意しております。ぜひ資料をダウンロードいただき、ご活用ください。 

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